リビングストン駅をウロウロしてた時のことですが…貧乏臭い風貌の私でも日本人となれば身につけているものは自ずとカラフルになってしまいます。日本にいればポカァ〜ンとして脳が思考停止状態でも買物で手に取るものはカラフルです。そういう時代ですね。
まぁ見ての通り毎日似たスタイルで生活していますから日本で同じことをすれば「センスが無い人」なんですが現地では目につくせいかいろんな人から声をかけられましたが、この時はなんとも地味なる若者が遠慮がちにテンション低めで寄ってきました。
私は乗車券が欲しくてウロウロしていたわけですが…
でね、いきなり擦り寄られても気持ち悪いですし「なに?」という距離感のある会話からスタートしたものの気づけば30分以上座り込んで話していました。というのも深刻そうな面持ちで発した言葉がね…
「すいません。仕事ありませんか?ボクに仕事をください。」でした。
というか、見ての通りの旅人に対して「仕事くれ」とか言われましても何も解決しないわけですが若者は真剣で「とにかく何でもいいから仕事くれ」と言いながら見せられたものがコチラ。
当然大事な部分はモザイク処理してますが、この用紙の説明を聞くとざっくり言えば中学校と高校の成績証明書なんだそうです。厳密に言うと高校というのは無いらしく中卒かな?詳しくは知らないのですが…..つまり学校には通えたんですね。でね、私がスコア解説しても無意味ですが中身を見ると運動が苦手で理系が得意な若者です。
必須か否かは存じませんが宗教学も学んだようで…元々ローデシアですから「キリスト教を勉強したの?」って聞くと「イスラム教も仏教も少しは知ってる」というお返事。日本は神道すら身近ではなくなりつつある昨今ですし「ザンビア凄いなぁ」なんて思いつつ何を知っているのか尋ねたら合掌ポーズで「recognition」とか「thanks」とか言うからびっくりしました。
ただね、この若者の年齢と成績証明書の日付と求職(無職)期間を尋ねると、早い話が6年以上も仕事探ししてるわけです。つまり高校を出てから定職に就けていないわけです。6年の辛抱というのは…私でも確実に萎えますね。
もちろんこうして元気そうな姿というのは誰かと助け合って生活できているからこそですが、そもそも「ここでなにしてたの?」って聞いたら「駅だし、人も来るし、何か仕事ないかなーって思って」ということで私が確保された次第です。
わたくし、この後歩きながら考えましたね。「学校ってなに?」と。
ここではそんなお堅い話は書きませんが、ザンビアの若者も苦労してるわけです。
人口が1億人を越す国の有効求人倍率が1.5倍あり人口減少スピードによる人手不足で働き手を探してる国もあれば、人口1,600万ぐらいで仕事探しに6年目という国もあり、そうは言っても飢死するほど危機的様子でもなく…。
日本も高等教育が危ないなんて言われ始めましたね。
確かに勉強は大切ですが先進国は概ねヒエラルキーに嵌め込みたいという歴史的構造の悪習だと思いますが、日本は想像を絶するスピードで少子高齢化するのでヒエラルキー自体がぶっ壊れそうな雰囲気ですがザンビアはコレ如何に。
ということでみんな頑張って生きているメモでした。
コメント