小噺 : リビングストン鉄道博物館

アフリカ

そもそもリビングストンに鉄道博物館があることは知らず、たまたまウロウロしていたら辿り着いただけの話しですが…。

以前にチラッとリビングストンで泊まったホテルのことを書きましたが、この宿に隠れるかのように佇んでいた列車がタイトル写真です。この2台の列車が並ぶ敷地は鉄格子の頑丈なゲートに守られているので入れません。外から手を突っ込んで撮りました。

深夜特急 : リビングストン – ルサカ 寝台列車の旅

蒸気機関車の威風堂々な姿も様になってますが、その後ろの客車が気になっていました。ここまでくたびれた客車しか見なかったのにダークグリーンに塗られた渋い客車。しかも太陽光で輝いていてピッカピカ。ロボスレイルの客車に似てますが知識が無いので「ザンビアってこんな車両持ってんのかよー」的に眺めていました。

帰国後にこの列車のことを調べたら「The Royal Livingstone Express」という高貴な名称の列車であることが分かりました。ザンビアがこんな気品ある列車を隠し持っていたとはつゆ知らず。本当に衝撃的クオリティ。この映像もなかなかの迫力でヴィクトリアフォールズ橋で止まっているシーンはとても印象的です。

この列車が本当に自分が見た列車か確証が持てず動画を漁っていたら出てきました。間違いなく「The Royal Livingstone Express」です。まさしく私がウロウロしていた場所に格納されている動画を発見!

しばらく金網越しに車庫を眺めていたら近くで歌声が聞こえまして、それが気になって移動したらキリスト教の教会でミサ?の真っ最中でした。確かペンテコステ派だったと思います。そー言えば日曜日でしたね。

この辺りの教会は柱と屋根と看板だけも多いのですが、しっかりとしたコンクリートブロックで作られた立派なタイプ。中では司祭とおぼしき人がラップのごとく説教するスタイル。「うわっ、アフリカンタイプのミサやっとる…」とか思いながら横切ろうとした時に先ほどの歌声の主が判明。

こういう教会での行動パターンを知りませんが、親はミサを聞き、子供は外で別行動なんですね。その子供達が歌っている曲が賛美歌か童謡かも分からず「へー、親子別行動なんだなぁ」なんて思いなが見ていたら手招きされて着席。

スマホ撮影だけで舌をだしてはしゃぐやんちゃ坊主。かわいい。

宗教、宗派というのは多々あるわけですが極めて平和な空気。楽しそうな子もいれば「親に無理やり連れてこられて楽しくねー」空気を漂わす子もいましたが、総じて和やかな雰囲気に見えました。ここで30分ほど歌詞が全く分からない子どもアカペラを堪能し失礼しました。

この場所を出たところで自転車を押すオジサンと遭遇。

線路のあぜ道が危ないので自転車を押して歩いていたオジサンに声をかけられ暫し世間話。この時リビングストンの町がどういう作りになっているのかも知らぬまま歩いていたので「右に曲がって市場へ買い物だよ」という言葉に釣られて「あ、このまま歩けば大丈夫」とか思って一緒にテクテク。

市場への分岐ルートに差し掛かった時に「まっすぐ歩いたら鉄道博物館があるよ」という一言に反応し、オジサンは市場へ向けて右折しましたが私はそのまま直進。

そんなこんなで鉄道博物館に到着したのですが、道すがらチラ見すると「博物館というよりは、廃車置き場」臭が漂う雰囲気でした。

ユダヤ人博物館も併設…左端の緑色の屋根が入口

しかし面構えとしてはゲートに囲まれ、それなりの看板が掛けられ、スタッフ常駐ですから間違いなく博物館なんですが、入場料がお高い!15US$/PPという強気!

8時半から16時半まで毎日休まず営業中です。

1987年6月オープンと刻まれていました。30年以上も…

これね、私が若い時だったら瞬間的にパスします。外から写真を撮って終わりにすると思います。アフリカにどっぷり浸かって麻痺していたら天文学的高額入場料です。アフリカ感覚が鋭い人ほどパスするはずですが…それだけ歳くっちゃったんですね。「まぁせっかくだし見てみよう」ということに相成りました。

でもね、お値段は高いですがガイドブックも持たずに歩いてる身としては楽しい場所でした。

入口でお金を払うと受付の女性が「説明できるけどいる?いらない?」って聞かれました。当然15ドルも払うんですから「要る!」といったら最後、徹底的にザンビア解説されること45分。ガイドブックがなくてもサンビアの概要は頭に入りました。

簡単に言うとザンビアの地理、歴史、文化から説明が始まり一通りアウトラインを理解した後で鉄道史を解説してくれます。そうすると「この辺で伐採して、あの辺に工場があって、この辺で列車を走らせて」というのが詳しく理解できます。

「イギリスからの従事者とザンビア人労働者数の圧倒的違いの理由」とか「どの場所で木を切って、どうやって運んだか」とか「鉄橋を作る方法」とかを展示品から学ぶことができました。

まぁそもそも観光地的という場所自体が少ないアフリカのザンビアのリビングストンの小さな博物館で「ザンビア観光するならココ!」みたいな解説までいただけて、終わった頃には「ちょっと賢くなったかも」と錯覚するぐらい詳しく説明してもらいました。

流線型の意味は何かしら?

ヘンリーのような緑色のボディが新鮮

青いボディはトーマスそのもの

 

ただね、残念なことは私に鉄道知識や興味がない人ということ!

鉄道のことが好きだったらはしゃいでると思いますが、知識が無いので「へー、ほー」止まりです。この時適当なことを喋りながら動画も撮ってますが、無知を曝け出したトークですね。一言で言えば敷地内は「機関車トーマス実写版」みたいな様子でした。

ボイラー内部の配管ってこうなってるんだ!

ここには機関車内部の断面図のような車両も飾られていました。野ざらしですから錆びれておりますが生まれてはじめてボイラー室?内部の配管を見ました。こんなことになってたんですね。ここを煙、蒸気、空気が通って圧力の力で機関車となるわけですが「よくもまぁこんなものを作ったなぁ」と感心しておりました。

終わってみれば1時間半もここで遊んでいました。

最後に出口で幾らか返金されたような記憶もあるのですが定かではありません。デポジットだったのかなぁ…。実はこの日は雨が降ったり止んだりだったのですが、帰る頃に大雨が降り出してメモしておらず不明というわけです。

よく見ると…(復元された?)駅のホーム…やっぱり博物館だ

ということで、リビングストンで鉄道博物館を見たというメモでした。

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