個人旅行の良さは全てが自由時間ということですが、アフリカで声をかけられる時必ず聞かれることが「どこから来たの?」という質問です。これに対して私は必ず「どこから来たと思う?」と問い返したのですが、返事の90%はパターン化されており、その順番は「中国?韓国?日本?」でした。あくまでもオジサン調べです。
それだけ中国は経済的に凄まじい進出で、僅か数ヶ国しか歩いておりませんが至る所で漢字を目にしました。中国銀行も見ました。
そして韓国ですが、直行便がありますからそれだけ韓国人旅行者が多いことは想像できますが、旅の全行程において宿泊施設の電化製品に日本製は一つも見ませんでした。
もちろん利用した施設が中レベル以下だったので高級ホテルであれば違うかもしれませんが、私がウロウロしていた辺りで高級ホテルというのは少ないわけで、概ね正しい理解だと思います。そんな中でも家電では中国のハイアールとハイセンスはよく見ましたし、韓国のSAMUSUNも携帯電話ではかなり頑張っている印象です。
移動中に目にする車はほとんど日本の中古車ですが、それ以外で日本を感じたのはマラウイのカムズ空港拡張工事を手がけるMarubeni(丸紅)の文字だけでした。こんな調子ですから日立、三菱、パナソニック、シャープ、ソニーなどの文字は一度も目にすることなく帰国しました。いかにアジアから遠いとは言ってもお隣の国と、そのお隣の国はガンガン攻めまくっている印象でした。
日本人出没率が低いことを伺わせるのが私からの「どこから来たと思う?」という逆質問に対して「中国?韓国?」の2カ国で会話が止まる人が多々ということ。この質問をどこでも繰り返したのですが本当に2カ国で会話が止まります。
これね、知らないのではなく知っていても印象が薄いみたいです。
というのも「アジアにはたくさん国があるけどさ、中国と韓国って言うけどさ、他に思いつかない?」って聞いても国名を知らないようでほぼ返事は無いパターンですが、こちら側から「日本だよ」と答えるとベラベラと知ってることを話し出すところを見ると日本のことは知ってはいるけど「アフリカで日本の存在感低いんだろうなぁ」なんて思いながら旅しておりました。
アフリカで優秀な国はどこ?アンケート
これも純粋に知りたくて聞いたのですが、名も知らぬジンバブエ人は「経済的にはエチオピアとか南アフリカとかかなぁ。だけどアフリカで一番フレンドリーなのはタンザニア人じゃないかなー」というご意見。
確かにタンザニア人は日本人に似ていると思いまする。細かいことを嫌がらないし、初対面ではシャイな雰囲気を感じますが打ち解けるとペラペラ喋る感じはよく似ていますね。ただ「ダルエスサラームだけは治安が劣るから残念だけど、でもアフリカであそこより悪い場所はたくさんあるから」とのこと。
庶民ジャッジとしては面白いなぁと感じました。
同じ質問をザンビア人に尋ねると「難しい質問だけど経済的にはナイジェリアと南アフリカだろうね。その次は人口が少ないことを上手に生かしてるボツワナかな。それに比べるとケニアとかエチオピは下だよね。だけどナイジェリアはボコ・ハラムの件でも分かるけど…急降下中だよね。モロッコ、アルジェリア、エジプトはアフリカだけどヨーロッパと商売してるから比較できないなぁ。ザンビアは…上でもないし下でもないし、頑張ってるところだよ」という、かなり細かいお返事。
かなり学を感じさせるお返事に「なるほど」と納得しておりました。
同じ質問をボツワナ人に聞くと「どこも似たようなもんだよ。アフリカはどこも問題を抱えて大変だよ。ボツワナは頑張ってると思うよ」という控えめながらも自信を伺わせる回答。
そもそそ質問自体がアバウトで比較する根拠すら無視した与太話レベルではありますが色んな方の肌感覚を知れることが楽しくて聞いていたら「お前、何か会社としてリサーチしてんのか?そんなツラで仕事じゃないわなぁ」なんてシーンもございました。
そうはいっても単に旅行者としてて歩いてるだけでは真実は見えにくく「アフリカの真実はどうなんだろうなぁ」なんて思いながらザンビアのレストランで食事をしていたら、とある会社のアフリカ投資先国ランキングを発見。アフリカでは滅多にお目にかからない製本されている書物に感動して喰い入るように眺めておりました。
こういう数値は「リサーチする側とされる側の大人の事情込み」で理解した方がよいとは思いますが半分は当たっているだろうということで…投資額が大きいということは魅力があるからこそですが、その本の2017年データによりますと…
1位 : ボツワナ
2位 : モロッコ
3位 : エジプト
4位 : 南アフリカ
5位 : ザンビア
6位 : コートジボアール
7位 : アルジェリア
8位 : タンザニア
9位 : ナミビア
10位 : ブルキナファソ
最下位 : ソマリア
なんだそうです。最下位は妙に納得してしまいますが…。
「いつかアフリカをじっくりと旅したい」と思っていても、触れる機会が持てないと興味も薄れますが、積年の思いを晴らしながら歩けたことで僅かながら「もっと身近に感じたい」と思うようになりますね。地図を眺めながら「この辺が元気な国なのか」とか「この辺は鬼門だな」といった妄想を楽しんでおりました。
ということで、「アフリカで日本の存在感を小さく感じた」ことと「論点の薄いアンケート的会話を楽しんだ」というメモでした。
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