2日目からは手応えアリ!
キリマンジャロ空港やモシの町からもキリマンジャロの裾野は見え、1-2月は夕方になると全景が拝める日が多い季節なんですが…下から眺めている時「本当に登るのかなぁ」なんて思っていました。それは登山2日目も同じでキリマンジャロ山頂は遥か彼方に望む位置。正直言って別の山頂を目指してるんじゃないかと思うぐらい遠く感じていました。
初日に3,010mの高さに到達しただけで、とても山頂に辿り着けるような雰囲気はなく「まぁ、歩くしかないんだな」とか思いながら2日目がスタートです。
登山2日目の感想
◾️2日目ルート
一般的情報ですとマチャメキャンプは3,010mに位置し、目標とするシラケーブキャンプは3,845mです。標高差約800mを約5キロ歩き6時間あれば到着する場所へ向けての登山です。初日に比べますと岩場も増え手応えのあるルートでした。
1-2ヶ所「これは…ちょっと…おいっ」みたいな足場の悪い険しい場所もあり、初日終了時点で90%体力が残っていたものが2日目にして60%まで落ちた感じでした。
◾️2日目装備
初日はTシャツ1枚でしたが2日目はパーカーが増えました。つまり2枚。パンツは前半は初日同様ふくらはぎの上までまくり上げていましたが、後半は足首まで下ろしていました。しかし出発直後には汗だくで…元々汗かきなんですが…なかなか骨の折れる岩場が続いたので終わってみれば2日目も軽装登山です。
ちなみにバディは安定の装備。事前準備の大切さを思い知らされます。
この日からソーラー充電が登場するのですが、これはかなり重宝するアイテムです。私のモバイルバッテリー消費作戦とは真逆の充電作戦。日差しもキツく標高も高いので晴れ間だとあっという間に充電完了するスピードで「ソーラー充電おそるべし」と思いました。これは後日楽しんだサファリでも大活躍していました。
◾️歩行スピードと所要時間
標高が低い場所のせいかもしれませんが歩くスピードは初日より僅かに遅いのですが私の感覚では「ちょっと早いなぁ」という気持ちでした。でもね、これは後々判明しますがチーフガイドはとても優秀な方で「さすがプロだなぁ」と思わせる計算し尽くしたペースだったことは振り返るとよく分かります。特に急激な登りになると止まってるんじゃないかと思うぐらい一気にペースを落とします。
たぶんこのガイドの案内だと登頂確率は100%に近いと思わせる判断力の方でした。途中の道のりでポーター仲間のスワヒリ語トークはチンプンカンプンですが、他のパーティーのガイドと話しをした時に「お前のガイド(アレックス)、たぶん30年ぐらいの超ベテランだぞ」と言ってました。私のようなド素人にはもったいないお方とお察しします。
この日の所要時間は約5時間。予定よりも早く到着したのか、予定自体が甘く見積もってあるのかわかりませんが早めに到着。初日よりは足場の悪い場所も多かったわりに順調でした。
◾️到着後
ほぼ想定される所要時間通りに到着したため午後は昼寝もし、午前中の体力消耗をリカバーする余裕がありました。この辺りがマチャメルートの良さではないかと思います。ひたすらのんびりした時間を過ごすことができました。
ここではオマケで昔使っていたシラハットケーブへの往復2時間散策がひとつの観光パターン(というか足慣らしや高度順応)のようで、多くの方が書かれている通り我々も散策。とは申しましても気がつけば標高3,750mの場所に居り、歩けばゼーゼー言いながらでした。
◾️消費水量と睡眠時間
2日目の水消費量は約2ℓでした。汗をたくさんかいたわりに減りませんでした。水を飲みまくったという感覚は無く、汗で減った分だけ足した感覚。
そしてこの日の睡眠時間は約8時間。昼寝を足すと約10時間。夜中は風も吹いてテントが揺れる音で眠れなかった方も多いと思います。私も目が覚めましたが平然と二度寝へ突入。本当にどこでも平然と寝ます。寝ないと体力が戻らないというのが中年の証。
しかしこの大量睡眠が私には大事で「食事よりも睡眠」と言い切ります。人それぞれ個性がありますから、それぞれの体質に合わせて調整するわけですが、この大量睡眠のお陰で翌朝の体力は75%ぐらいまで回復しました。たった15%程度の回復なんですが中年には貴重なんですよ。本当に。
◾️高山病対策
バディは登山の前日から毎日ダイナモックスを飲んで備えていましたが私は2日目の夕刻から少し意識しました。僅かに手足の指先がしびれ…本当に僅かですけどね。
しかし2日目までは対策ゼロです。こればっかりは個人差がありますが2日目にして3,750mですから人によっては対策が必要な方も増える高度だと思います。
ちなみにこのダイナモックスの使用感は尿意が半端ないそうです。
昼夜関係なく服用していると頻繁にトイレタイムが増えます。問題は夜中の寒い時間に起きてテントから離れた場所にあるトイレに行くこと。3,750mの昼間は日差しがキツくてポカポカ陽気ですが、夜は一気に温度が下がりシャツ1枚でウロウロできるような環境ではないので着込んでトイレに向かうわけですが、寒い中で用を足してテントに戻ると眼が冴えて暫く寝れないわけです。
つまり服用すると安心感はあるけどトイレタイムが増えて睡眠時間が削られ、結局体力が回復しないので疲れて…ということが繰り返されるようで、飲用の量とタイミングはしっかり体調と相談しながら使用した方がよさそうに感じました。とかく安心感を得るために使われがちですが使うと「尿意との戦いが待っている」こともお忘れなく。
ちなみに私は3-5日目に薬を少し利用しました。どこまでも自分の体調と相談しながらマイペースを貫く登山です。
コメント