小噺 : かわいい子には旅をさせよ

旅の全行程で日本人の若者と遭遇することは少なくバディチェックによるとタンザニアのアルーシャという町で泊まったホテルで「入り口に日本人座ってたよ」と聞きましたが、それ以外の場所では1人として日本人の若者とすれ違うことがありませんでした。もちろん広い大陸ですから偶然会わなかっただけかもしれませんが、結果1ヶ月以上もアフリカ大陸をウロウロしてたったの1人です。

他方で中国人と韓国人の若者とは何度もすれ違いました。たぶん両手では足りない。サファリでご一緒した韓国女性も若い方でした。小学校の先生だったかな…。

日本は成田空港からエチオピア航空が就航しているわけですが、それ以外にダイレクトでアフリカ大陸に入る術がありません。一昔前、関西空港とヨハネスブルグを南アフリカ航空が飛んでいましたがあっさりと撤退しました。

長続きしないアフリカ路線

他方、中国大陸は人口メリットが大きいのでアフリカ側、中国側共にダイレクトに行き来できる便が多数飛んでいます。もっと言えば政治的にも経済的にも中国勢は猛勢で至る所で空港や鉄道建設に携わっています。韓国も2012年からケニア便を就航させており今年で6年目に突入します。フライトがあるだけでアフリカは近い国になるわけで、それだけ日本とアフリカは遠いと言えます。

なんでダイレクト便が無いかと言えば「儲からない経済便」だからですが、そろそろ定期便呪縛を取っ払い、未来を見据えた「若者向けのチャーター便を提供していもいいのにね」という会話をしていました。

国交省、赤字便の運休制度化 7日前告知で経済減便認める

というのも出会った中国人や韓国人の若者はのびのびと旅を楽しみながら猛烈な勢いで情報を吸収していました。私のようなポンコツオジサンの感性とはレベルが違います。今の日本のビジネスで言えば正に「体験型」を地でゆく行動力で、その会話も多岐の内容に驚かされました。本当に。

見た目はただの若者(20-26歳ぐらいだったかな)旅行者なんですがメモ帳を拝見すると現地の国毎の光熱費、食(材)費、(義務)教育システム、通信費や通信圏・回線(3Gとか4G)、土地価格などがびっしりと。新しいビジネスを企んでいるかのようなメモに大真面目に驚きました。「自分がこのぐらいの年齢の時には既にポンコツだったなぁ」なんて感じました。相変わらずポンコツですけどね。



旅の醍醐味は日本から10,000キロ以遠(だと思う)

極めて個人的旅行経験からして6,000キロを超える移動は年齢が上がるほど負担に感じるようになりますが、10,000キロを超えるフライトは体力が漲る若さがあっても疲れると思います。そこに時差と異文化という洗礼を受け体調が正常に戻った頃には帰国というのが関の山。

ダイレクト便が圧倒的優位ですが…日本の航空会社は飛ばさないんですね。ロードファクターとかつまらないことを言って「赤字では飛ばせない」的な結論なんでしょうね。

でもね、今となってはアジアもヨーロッパもアメリカも近い国ですよ。たぶん遠いのはアフリカ、南米、極地ぐらいです。それを知らずして日本社会を牽引するような力強い人が生まれるなんて到底想像できません。

それが隣近所の国の若者では当然のごとく行われており、聡明な会話を聞くたびに「日本の航空会社、どーにかしてくれんもんかなぁ」なんて思いました。

もうね、全体利益から考えて学生が休みやすい時期に僅か数本のフライトでよいので大学も一緒になって若者最優先のチャーター便を設定し、世界のことをネットではなく肌で理解できる経験者を増やしておかないと、この国の未来は寂しいものになるんじゃないかと思います。

美しいものをたくさん見た方が人生は豊かになる。

中高年も旅に出た方がいい

社会全体に閉塞感のようなものが漂っていると重い腰が上がりませんが今までに見たことがないもの、聞いたことがないこと、触れたことがないものに触れると細胞も活性化されて若返るんじゃないかと思います。

今まで苦労して貯めたお金を持って逝けるわけでなし、昨今は「自然死」という正に無為自然な死生観も一般化しつつある中で、ひとつでも「あれをやり残した」という後悔なき人生にしたいものです。私は「死ぬまでに1度はアフリカを堪能する時間を作りたい」という積年の念いを晴らすことが出来てよかったです。

旅のはじめに

私のようなポンコツオジサンが書いたところで何の説得力も無いわけですが、私が事ある毎に思い出すのが植村直己のお言葉。

僕らが子供の頃

眼に映る世界は新鮮で全てが新しかった

やりたいことは何でもできた

ところが歳をとってくると疲れてくる

人々は諦め みんな落ち着いてしまう

世界の美しさを見ようとしなくなってしまう

大部分の人は夢を失っていくんだよ

でも僕はいつまでも子供の心を失わずに

この世を生きようと思う

不思議なもの 全ての美しいものを見るために

いいかい、君たちはやろうと思えば

なんでも出来る

僕と別れた後もその事を思い出してほしい

NO TRAVEL ON LIFE.

If you love your son, let him travel.



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